春の陽気

「さうざうし」という古語がある。

騒々しいという現代語から、最初は煩わしいというような意味合いを想像していた。

実際には「物寂しい 物足りない」というような意味である。

その意味を覚えるにあたって、「周りが騒々しくしているのに対して自分は、どこかものさびしい」そういう想像をした。

実際の語源はそういったものではないのだが、なぜかこれが自分の中でとてもしっくりきた。

 

春の陽気はそれが至極真っ当で朗らかで、その感覚が、すごく物寂しく、何か足りない感覚に陥らせる。

 

嵐のあとの快晴も、春のような気温も、気持ちの良いものであるはずなのに、どこか寂しく感じられる。

 

今日はそういった天気である。